行政書士として独立開業したとき、まず必要となるのが集客のためのホームページです。
しかし「パソコンは苦手」「専門用語がわからない」「作り方が見当もつかない」と悩む方は少なくありません。
安心してください。
現在は専門的なプログラミング知識がなくても、初心者向けのツールを活用すれば自分で十分なホームページを作成できます。
本記事では、行政書士がホームページをゼロから自作するための流れを、わかりやすく段階ごとにご紹介します。これを読めば、あなたの事務所の集客拠点をしっかり構築できるでしょう。
- ドメインを取得する(例:gyosei-taro.com)
- サーバーを契約する(エックスサーバー、ロリポップなど)
- WordPressをインストールする(簡単インストール機能を利用)
- テーマを設定する(Cocoon、THE THOR、AFFINGER6など)
- 固定ページを作成する(トップページ、業務案内、プロフィール、お問い合わせ、プライバシーポリシー)
- ブログ記事(投稿)を作成する(業務解説、事例、Q&A記事など)
- SEO・アクセス解析ツールを導入する(Googleサーチコンソール、アナリティクス)
- SNS・Googleマイビジネス連携を設定する(Twitter、Facebook、Instagramなど)
項目 | 内容 | 参考費用 |
---|---|---|
ドメイン | ウェブサイトの住所(例:gyosei-taro.com) | 年間1,000~3,000円(レンタルサーバー契約で無料利用も可能) |
サーバー | ホームページのデータ保管場所 | 年間10,000~15,000円 |
WordPress | ホームページ作成用CMS | 無料(有料テーマの場合+約10,000円) |
SEO・解析ツール | Googleサーチコンソール、Googleアナリティクス | 無料 |
Googleマイビジネス | 地元検索・マップ対策ツール | 無料 |
①ドメインを取得する:自分だけの住所を手に入れる
まず必要なのは、ホームページの「住所」となるドメインです。
ドメインとは、例えば「gyosei-taro.com」「abcdefg-gyosei.jp」といったウェブサイトのURL部分のことです。
取得方法はとても簡単で、以下のようなサービスを使います。<PR>
- ムームードメイン
- お名前.com
おすすめは事務所名や業務名、地域名を組み合わせた短く覚えやすいドメインです。
年間の費用はおよそ1,000〜3,000円程度です。
「.com」「.jp」「.net」などがありますが、一般的で信頼感のある「.com」「.jp」を選ぶのが無難です。
②サーバーを契約する:ホームページの保管場所を用意する
次に必要なのが「サーバー」です。
サーバーはホームページのデータを保管し、インターネット上に公開するための倉庫のようなものです。
初心者におすすめのサーバーは以下です。<PR>
- エックスサーバー:速度・安定性が高く、サポートが充実。
- さくらのレンタルサーバー:手頃な価格と初心者向けの操作性。
- ロリポップ!:コスト重視派におすすめ。
契約プランは最安プランで十分です。
最近は「WordPressクイックインストール」という機能が標準搭載されており、簡単に次のステップへ進めます。
また、ドメインも無料取得(年会費無料)ができるものもあるため、①のドメイン取得はこちらで進めたほうがお得です。
③WordPressをインストールする:サイトの土台を作る
WordPressは世界中で使われているCMS(コンテンツ管理システム)で、専門知識がなくても本格的なサイトが作れます。
エックスサーバーやロリポップなどのレンタルサーバーでは、管理画面から「WordPress簡単インストール」を選ぶだけで完了します。
このとき、WordPressの管理画面用のユーザー名・パスワードを決めるので、忘れないようにメモしましょう。
管理画面からアクセスできます。
④テーマを設定する:デザインの顔を整える
WordPressの大きな特徴は「テーマ」と呼ばれるテンプレートを使ってデザインを整えられる点です。
無料テーマのコクーンはエックスサーバーの管理ページでもインストールできます。
使い方を教えてくれるサイトや動画も豊富なため、動画を見ながら作成。と言うことも可能です。
テーマを導入することで、見た目のデザイン、スマホ対応、SEO対策などが一気にレベルアップします。
テーマの選び方は以下を意識してください。
- モバイル対応(レスポンシブデザイン)
- 管理画面でのカスタマイズのしやすさ
- 初心者向けのマニュアルやサポート体制があるか
⑤固定ページを作成する:事務所の基本情報をまとめる
いよいよ具体的な中身を作ります。
まずは事務所の基本情報をまとめる「固定ページ」を作成しましょう。
ページ名 | 主な内容 |
---|---|
トップページ | 事務所の紹介、強み、最新記事の抜粋 |
業務案内ページ | 対応業務、手続きの流れ、料金説明 |
代表プロフィール | 行政書士の経歴、資格、開業の思い |
お問い合わせページ | 問い合わせフォーム、電話番号、地図 |
プライバシーポリシー | 個人情報保護方針、免責事項 |
最初は文章量を気にせず、簡単な自己紹介や業務説明でも構いません。
あとから写真を追加したり、文章をブラッシュアップしていきましょう。
⑥ブログ記事(投稿)を作成する:SEO対策の主役を育てる
集客力のあるサイトを作るには、固定ページだけでは不十分です。
見込み客がGoogle検索からあなたのサイトにたどり着くためには、ブログ記事(投稿)が必要です。
記事のテーマ例
- 「建設業許可の申請手順」
- 「遺言書作成のよくある質問」
- 「○○市での法人設立サポート事例」
記事を書くときのコツ
- キーワードを意識する(例:「○○県 建設業許可」)
- 見出しを使い分かりやすく整理する
- 読者の悩みや質問に答える内容にする
- 1記事=1テーマに絞る
1記事あたりの文字数は800〜1500字程度が目安です。
- キーワードを意識する(例:「建設業許可 ○○市」)
- 読者の疑問・悩みを解決する内容にする
- タイトルと見出しにキーワードを入れる
- 1記事1テーマでまとめる
- スマホ対応を意識する
- 画像や図解を活用して視覚的に伝える
⑦SEO・アクセス解析ツールを導入する:効果を可視化する
せっかく記事を書いても、どのくらい読まれているのか分からなければ改善できません。
以下の無料ツールを導入しましょう。
- Googleサーチコンソール:どんなキーワードでサイトが検索されているか分析。
- Googleアナリティクス:訪問者数、訪問経路、滞在時間などを分析。
Googleアカウントを作成し、それぞれ検索してください。
導入方法は、該当ページから登録し、ワードプレスのテーマへ設定します。
⑧SNS・Googleマイビジネス連携:集客の幅を広げる
検索流入以外の集客ルートも整えましょう。
- Googleマイビジネス:事務所情報、営業時間、写真、口コミを登録することで、Googleマップ上の検索で目立ちやすくなります。
- SNS(Twitter、Facebook、Instagram、TikTok、YouTube):記事更新の告知、事務所の日常、専門知識の発信でファンやフォロワーを増やします。
地元密着の行政書士は、地域情報や行政イベントの情報を発信することで親しみを持ってもらいやすくなります。
【まとめ】最初の一歩を怖がらずに踏み出そう
行政書士がホームページを自作する流れをまとめると以下の通りです。
- ドメイン取得
- サーバー契約
- WordPressインストール
- テーマ設定
- 固定ページ作成
- 記事投稿
- SEOツール導入
- SNS・Googleマイビジネス連携
これらを順に進めることで、初心者でも本格的な集客サイトが作れます。
最初から完璧を目指す必要はありません。まずはシンプルなサイトを公開し、運用しながら改善していくことが大切です。
「難しそう」「時間がかかりそう」と感じるかもしれませんが、一歩ずつ進めば着実に成果につながります。
行政書士としての専門知識と誠実さを、ぜひホームページを通じて発信していきましょう。